今頃知って、ただただ、感動した。
トランプは2017年、すでにアジア諸国に向けてこう言っていた。
「あなたがたも自国を第一に考えていい。その上で、対等に繁栄しよう」と。
先進国が周辺国を搾取し続けるのが「ルールに基づく国際秩序」だと思い込んでいた人間には、青天の霹靂だろう。相互主義、主権の尊重、二国間での対等な取引、これら先進国主導の帝国主義的な支配構造からの、明確な決別宣言ではないか。
だとすれば、グローバリストたちがあの手この手でトランプを潰しにかかるのは、当然すぎるほど当然だ。ロシア疑惑、弾劾、起訴、メディアの総攻撃、度重なる暗殺未遂…全部つながって見えてくる。 (Youtubeの自動翻訳はご自分で🤗↓)
トランプ演説が告げた転換:「自由貿易」から「公正な貿易」へ、そして「共に繁栄する」未来へ
2017年11月10日、APECのCEOサミットでトランプ大統領はインド太平洋全域に向けて、二つの核心メッセージを発信した。
一つは「アメリカはもう一方的に市場を開き続けない」という宣言。もう一つは、それと表裏一体の呼びかけ、「あなたがたも自国を第一に考えていい。その上で、対等に共に繁栄しよう」というものだった。
アメリカはこれまで関税を引き下げ、貿易障壁を撤廃し、外国製品の流入を許容してきた。しかし相手国が同じように市場を開くことはなく、WTOもルールを守らない国を事実上黙認してきた、とトランプは批判する。この「不均衡」こそが、アメリカの労働者と企業を傷つけてきた根本原因だという立場だ。
だからこそトランプは力強く宣言する。「アメリカは民間企業、自由市場、公正な貿易を推進してきた。それらが人々の創造性と才能を解き放ち、何百万人もの人々を貧困から救ってきたからだ。しかし違反、詐欺、経済的侵略にもう目を瞑ることはない。この時代は終わった」と。貿易法を厳格に執行し、公正かつ誠実に取引する国とのみ二国間協定を結ぶ。「アメリカの寛大さへのただ乗り」は許さない。
目指すのは「自由貿易」ではなく「公正な貿易」であり、相互主義に基づく対等なパートナーシップだ。
ここで注目すべきは、トランプが「アメリカ第一」を一方的な優位の主張としてではなく、相手への対等性の表明として語った点だ。
「私は常に『アメリカ第一』を貫きます。それは、この場におられる皆様がそれぞれの国を第一に考えることを期待するのと同じです」。アメリカが自国利益を守るように、相手国も自国利益を堂々と追求すればいい、これは挑発ではなく、ある種の対称性の提示である。
さらに演説は相手国の独立と主権への尊重を明示する。「貴国が歴史に根ざしつつ未来へと羽ばたき、強く、繁栄し、自立した国となることを願っています。そうしてこそ、真に永続的な価値を持つパートナーシップのもと、私たちは共に繁栄し、成長していける」。大規模な多国間協定は「行動を縛り、主権を放棄させる」として退け、代わりに二国間での相互尊重・互恵の関係を提唱する。
演説の結びはインド太平洋への呼びかけで締めくくられた。
「愛国心、繁栄、誇りある未来を選ぼう。貧困と隷属ではなく富と自由を選ぼう。ビジネス、投資、繁栄、すべての人に開かれた自由で開かれたインド太平洋を選ぼう」。
このメッセージが意味するのは、WTOや国連などの多国間主義から二国間・相互主義への軸足の移動であり、グローバル化の「当然の前提」を問い直す宣言でもあった。
トランプ演説の核心は、「アメリカ第一」=「各国第一」=「対等な相互主義」という等式にある。一方的な譲歩でも覇権的な支配でもなく、それぞれが自立した主権国家として誇りを持ち、公正なルールのもとで共に繁栄する、それがこの演説がインド太平洋に向けて発した、最も根本的なメッセージだった。
APEC 2017は、その転換の目撃者となった場である。
APEC 2017の舞台と時代背景:「共有された未来」を模索する世界
テーマが体現した時代の要請
2017年のAPECはベトナムが議長国を務め、公式テーマに “Creating New Dynamism, Fostering a Shared Future”(新たな活力を生み出し、共有された未来を育む)を掲げた。単なる外交的スローガンではなく、当時の国際社会が直面していた多重の危機を背景に選ばれた言葉だった。
ダナン宣言はこのテーマのもと、持続可能で革新的・包摂的な成長の推進、地域経済統合の深化、中小企業の活力強化、食料安全保障と持続可能な農業という四つの優先事項を明示した。2020年のボゴール目標(自由で開かれた貿易・投資の実現)を再確認しつつも、多国間体制の補完として二国間・地域間協定の重要性も認めるという、やや矛盾をはらんだ構成だった。その矛盾自体が、この会議の時代的文脈を映している。
安全保障の緊張と二股外交を強いられた地域諸国
会議が開かれた2017年、アジア太平洋には複数の地政学的緊張が走っていた。北朝鮮はICBM級ミサイルの発射実験を繰り返し、トランプ政権は中国・ロシアに「最大限の圧力」を求めて孤立化を迫った。一方、中国は南シナ海での人工島建設と軍事化を進め、国際法上の批判を受けながらも既成事実化を着々と推し進めた。
この状況に最も翻弄されたのが、太平洋の中規模・小規模国家である。経済面では中国の「一帯一路」構想による投資・インフラ支援に依存し、安全保障面では米国の存在を頼りにする、いわば「二股外交」を余儀なくされた。自国の意思だけで方針を決められない構造が、この地域に深く根づいていた。
多国間主義の限界が露わになった瞬間
APEC 2017はまた、WTOや国連といった戦後国際秩序の柱に対する疑念が一気に表面化した場でもあった。
WTOは2001年に中国の加盟を認め、発展途上国としての特別待遇を与えた。しかしそれから16年後の2017年、中国はGDP世界第2位の経済大国となっていた。それでも国有企業への巨額補助金、強制的な技術移転、Made in China 2025に代表される国家主導の産業政策は継続され、WTOはこれを有効に規制できなかった。
米国通商代表部(USTR)が同年公表した対中WTO遵守報告書は、中国の非市場経済慣行と500件以上の未通知補助金措置を列挙し、「WTOのルールが国家主導型経済に対応しきれていない」と明言した。
この歪みのしわ寄せは、ベトナムやインドネシアなど競合する途上国にも及んだ。中国の過剰生産による鉄鋼・アルミニウムのダンピングは、競合する国内産業の育成を阻害した。さらにWTOは先進国の農産物補助金を事実上容認しながら途上国には市場開放を求めるという二重基準を抱えており、アジア太平洋の多様な発展段階を無視した「一律ルール」への批判が高まっていた。
国連もまた批判から免れなかった。SDGsや気候変動枠組条約は、普遍的なグローバルスタンダードとして提示されたが、安保理常任理事国中心のプロセスでは太平洋小島嶼国の声が十分に反映されなかった。海面上昇への適応策でさえ、WTOの補助金禁止ルールと衝突するという皮肉な状況も生じていた。
「大国依存」から「自らの活力」へ
こうした背景を重ね合わせると、APEC 2017のテーマが持つ意味はより鮮明になる。「新たな活力を生み出す」とは、大国の思惑や既存の国際ルールに受動的に従うのではなく、地域の国々が主体的に自らの経済の未来を設計することへの呼びかけだった。
トランプ演説が相互主義と二国間協定を強調したのも、この文脈の中に置けば単なる保護主義とは異なる意味を持つ。現行の多国間枠組みが公正に機能していないなら、より対等な二国間の交渉こそが実質的な互恵をもたらすという論理は、地域の小国にとっても他人事ではなかった。
APEC 2017は、グローバル化への信頼が揺らぎ、多国間主義が機能不全を露わにした瞬間に開かれた会議だった。「共有された未来を育む」というテーマは、その答えというよりも、まだ答えの見えない問いそのものだったかもしれない。
足を引っ張られ続けた第一次政権の教訓を生かし、今度は着実に帝国主義支配の仕組みを解体しているトランプ第二次政権。2017年のAPEC演説を読み返すだけで、その一貫性は明らかだ。しかし日本の報道では、まずそこには辿り着けない。毎日、印象操作を勤勉にこなし、異論を許さない、これほど閉じた報道空間も珍しい。
日本のメディア、BBCのようにトランプに訴えられたらどうするのだろう?
参考文献
YouTube (Roll Call Factbase Videos) (2017/11/10) President Trump Delivers Remarks at APEC CEO Summit in Da Nang, Vietnam
この動画は、2017年11月10日にベトナム・ダナンで開催されたAPEC CEOサミットにおけるトランプ大統領の演説を収録した一次資料である。演説の全文が視聴可能で、本レポートのトランプ演説抜粋およびWTO批判部分の直接的な根拠となっている。
Asia-Pacific Economic Cooperation (2017) 2017 Leaders’ Declaration
APEC 2017の公式リーダー宣言(ダナン宣言)全文を掲載。公式テーマ「Creating New Dynamism, Fostering a Shared Future」、優先事項(持続可能な成長、地域統合、MSMEs、食料安全保障)、ボゴール目標再確認などの会議内容を一次資料として提供する。
The White House Archives (2017/11/10) Remarks by President Trump at APEC CEO Summit | Da Nang, Vietnam
ホワイトハウス公式アーカイブに掲載されたトランプ大統領のAPEC CEOサミット演説全文トランスクリプト。
演説の正確な原文を基に本レポートを作成した一次資料である。
Office of the United States Trade Representative (2018/01) 2017 Report to Congress on China’s WTO Compliance
米国通商代表部(USTR)が2017年分として公表した中国のWTO遵守状況に関する年次報告書。中国の国有企業補助金、強制技術移転、非市場慣行、補助金通知の不備などを詳細に指摘し、WTOがこれらの問題を十分に規制できていない現実を公式に示す一次資料。本レポートのWTO批判および中国関連の分析の主要な根拠となっている。
https://ustr.gov/sites/default/files/files/Press/Reports/China%202017%20WTO%20Report.pdf
Promethean Updates (2025/10/27) Trump Ignores Canada’s Carney at ASEAN Summit, Major China Trade Deal Instead
トランプ大統領のアジア歴訪を軸に、中国との貿易交渉での進展(関税緩和、農産物購入、レアアース輸出制限解除、フェンタニル対策など)を詳述しつつ、カナダのマーク・カーニー首相との貿易交渉凍結およびASEANサミットでの無視を強調した動画。メディアが中国脅威論を煽る中で、トランプが主権国家間の直接協力による平和・通商を実現している一方、カーニーがグローバル主義・多国間機関主導のアジェンダを推進しトランプ路線を妨害しようとしているという対立構造を描き、現代の地政学的・経済的緊張を陰謀論的視点も交えて分析している。




