ノーベル平和賞を受賞した元アメリカ大統領は、「チェンジ!」と叫んで中東と東欧の政権転覆を進めた。
確かに、すごいチェンジだった。
だが最大のチェンジは、自国アメリカに対するクーデターであることを、まだ多くの人が理解していない。
本日は、この男の仕掛けた「チェンジ!」が最終的にどこへ向かったのかを、事実を積み重ねて論考する。
2016年選挙を覆した影の工作
2016年大統領選の最中、トランプ陣営をめぐるロシア疑惑が大々的に広がった。
主流メディアは連日、トランプがロシアと結託して選挙を操作したと報じ、SNS上では保守派支持者に対する誹謗中傷が飛び交った。保守派の視点から見れば、これは単なる選挙戦の喧噪ではなく、組織的な工作だった。オバマ政権時代から始まる監視と、選挙後の偽情報製造がその核心にある。
事の発端は2015年まで遡る。
英国の政府通信本部、GCHQをはじめとするファイブ・アイズ、米英加豪ニュージーランド5カ国による情報共有同盟が、トランプ陣営の26人を対象に監視を展開した。英国の情報機関が主導し、CIAのジョン・ブレナンが関与したとされる工作だ。その情報は英国でまとめられ、FBIに渡された。トランプ陣営のマイケル・フリンやポール・マナフォートらが標的になった。
選挙戦では、クリストファー・スティールが作成した文書が決定的な役割を果たした。スティールは元英国情報部のエージェントで、この文書はヒラリー・クリントン陣営と民主党全国委員会が資金を出して作らせたものだ。内容は、トランプがロシアから性的・金融的な弱みを握られているとする告発だった。

しかし資金源はヒラリー・クリントン陣営と民主党全国委員会だった。後に連邦選挙委員会は、両者がこの支出を「法律サービス」として偽装したとして罰金を科した。民主党全国委員会に10万5000ドル、ヒラリー陣営に8000ドルの支払いである。これは選挙法違反を認めた事実上の証拠だ。
ブレナンは2016年夏、オバマにヒラリー陣営の「トランプをロシアに結びつける計画」を報告していた。
にもかかわらず、オバマ政権はこれを放置し、利用した形跡がある。保守派メディアはこれを、オバマ政権によるスパイ活動の始まりと位置づけている。
捏造されたインテリジェンスとガバード文書の衝撃
選挙後、状況はさらに深刻化した。
わずか一週間で評価が180度転換した経緯を追う。
2016年12月7日、情報機関はロシアのサイバー活動が選挙結果に影響を与えなかったと評価していた。大統領日報にも同様の内容が記載されていた。
しかし翌日、この文書は突如闇に葬られた。
12月9日にはホワイトハウス状況室で会議が開かれ、オバマ政権高官らがロシア制裁と新たなインテリジェンス評価作成を決定した。結果、2017年1月のインテリジェンス・コミュニティ・アセスメントは、事前の評価を180度覆す内容となった。ロシアがトランプ支持で干渉したという捏造だ。
2025年7月、トゥルシー・ガバード国家情報長官がこれらの文書を機密解除した。
ガバードは明確に「2016年に最高レベルで起きた反逆的陰謀」と断罪し、ブレナン元CIA長官、ジェームズ・クラッパー元国家情報長官、ジェームズ・コミー元FBI長官を司法省に刑事告発した。CIAとFBIと情報機関を統括するDNIの元トップ3人だ。トランプへの攻撃をアメリカの諜報機関の総力戦で行っていたという告発に他ならない。

オバマ政権は事前のインテリジェンスを無視し、偽情報を製造してメディアにリークした。目的は、正当選出されたトランプ政権を弱体化させ、事実上のクーデターを仕掛けることだった。
この工作は長年にわたって続いた。
ロバート・ムラー特別検査官の捜査、2度にわたる弾劾、2020年の大統領選をめぐる混乱。オバマ本人はトランプを「大統領に不適格」と公然非難し、軍の使用を「政治的小道具」と中傷した。保守派から見れば、これらはすべて選ばれた政権を内部から崩す組織的攻撃だった。
カラー革命の手法を自国に持ち込んだ影
背景には、オバマ政権が海外で培った手法があった。
中東のアラブの春や、2014年のウクライナ政権転覆。これらのカラー革命は、民主化や自由の名の下に始まったはずだったが、結果として対象国を想像を絶する惨状に陥れた。

リビアでは、カダフィ政権が崩壊した後、内戦が長期化し、奴隷市場まで出現。治安は崩壊し、国民は日常的な暴力と貧困に晒された。シリアでは内戦が10年以上続き、何百万人もの死傷者と難民を生み出した。ウクライナでも、2014年の政権転覆後、クリミア併合と東部紛争が勃発。経済は疲弊し、分断が深まり、2022年のウクライナ戦争へとつながった。国民は国家の分裂と絶え間ない不安に苦しめられた。
オバマ政権が海外で繰り返したこの「政権転覆の手法」を、国内に持ち込んだ形だ。
ジョージ・ソロス系NGOが資金を流し、アンティファやブラック・ライヴズ・マターをめぐる2020年の暴動が社会を不安定化した。コロナ騒動も、社会的分断と不安を増幅させる一環だったとの指摘が保守派から出ている。政権転覆の道具が、ついに自国アメリカに向けられた瞬間だった。
英国情報機関が主導した反トランプ工作
これを単なる党派争いや国内の政治的確執と見なすのは、かなり浅はかだ。
事態の背後には、シティ・オブ・ロンドンに代表される英国金融寡頭の影響が色濃く浮かび上がる。
保守派の分析家であるバーバラ・ボイドらが繰り返し指摘しているように、反トランプ工作の本質は「英国情報機関が主導したクーデター」だったと言える。
その証拠は、2015年という早い段階から明らかになっている。
英国のGCHQを中心としたファイブ・アイズ情報共有ネットワークが、トランプ陣営の26人に対して大規模な監視を仕掛けた。
ドシエの作成は英国側が主導し、CIAのジョン・ブレナンが調整役を務め、FBIに引き渡された。マイケル・フリン、ポール・マナフォート、ジョージ・パパドプロス、カーター・ペイジらが主な標的となった。作戦の多くは英国や欧州の地で行われ、ステファン・ハルパーやジョセフ・ミフスードのような二重スパイが活用された。
オバマ政権はこれを「歓迎」した受領者だったに過ぎない。
英国側が主導権を握り、トランプを危険視する動きをアメリカ側に持ち込んだ形だ。
2016年のインテリジェンス・コミュニティ・アセスメントも、17の情報機関の総意ではなく、英国寄りの一握りの党派的な分析官が書いた虚偽報告だった。ロシアがトランプを支持して選挙に干渉したという物語は、最初から作り上げられたものだった。
なぜ英国がここまで積極的に動いたのか。

トランプの「アメリカ・ファースト」政策は、英国金融勢力が長年支配してきたグローバルな自由貿易秩序や多国間主義を根底から脅かす存在だった。ブレグジットと同じく、トランプ勝利は国民国家の主権回帰を象徴し、シティ・オブ・ロンドンの影響力を弱める恐れがあった。
オバマはこうした英国の意図を巧みに利用し、国内の政敵排除に役立てた。結果として、2016年の選挙は外国情報機関による事実上の介入を受けた形となり、正当な民主主義プロセスが歪められた。
保守派から見れば、これは笑えない皮肉だ。
アメリカが独立戦争で英国の支配から脱したはずなのに、200年以上経った今も、英国情報機関の影が国内政治を操っている。ファイブ・アイズという「特別な関係」は、表向きは同盟の象徴だが、実態は一方向的な監視と工作の道具に過ぎない。オバマ政権下でこれが最大限に活用された事実は、単なる偶然ではない。
ブリテッシュシステム対アメリカンシステムの永い戦い
こうした工作の背景を理解するには、もっと長い時間軸で見る必要がある。
ここには、二つの根本的に異なるシステムの長い戦いがある。
一方はブリテッシュ・システム。
金融中心、自由貿易優先、帝国型の寡頭支配を特徴とする。ロンドンのシティを頂点に、世界を原料供給地と消費市場に分け、植民地や従属国から富を吸い上げる仕組みだ。
もう一方はアメリカン・システム。
国家主権を重視し、生産力の向上と国民の生活水準向上を最優先とする。初代財務長官アレクサンダー・ハミルトンやエイブラハム・リンカーンが体現した伝統である。
ハミルトンは、製造業保護関税、インフラ整備、国立銀行を柱とする政策を推進した。
単なる貿易ではなく、自国産業を育て、技術革新を促し、国民全体の富を増やすことを目指した。
英国はアダム・スミスの自由貿易論を武器に、相手国を原料供給国に固定化しようとした。
「梯子を外す」戦略として、歴史的に有名な悪行だ。

南北戦争時、この対立が最も鮮明に現れた。英国は表面上中立を装いつつ、南部連合に大量の武器と物資を供給した。エンフィールド銃、軍需品、船舶、食料。英国の工場が南部を支え、戦争を長引かせた。結果として、70万人以上の死者が出る血なまぐさい内戦となった。
英国の狙いは明らかだった。
新興の共和制アメリカを分裂させ、分割統治で北米大陸の勢力を弱体化させること。独立戦争で失った植民地を、間接的な形で取り戻そうとしたのだ。リンカーンはこれをよく理解し、グリーンバック発行などで金融寡頭の支配をかわしながら、産業を育て、連邦を維持した。そして凶弾に倒れた。

この戦いは20世紀も続いた。
ジョン・F・ケネディ大統領が1963年に発した大統領令11110号は、その一例だ。この命令は財務長官に銀証券の発行権限を委譲し、連邦準備制度理事会の通貨独占に風穴をあける試みだった。ケネディ暗殺の数ヶ月前の出来事であり、帝国の「聖域」である金融支配に手を伸ばした指導者の末路を示す象徴として、保守派の間で語り継がれている。
オバマのチェンジは、この古くて新しい戦いの21世紀版だ。
トランプ政権に対する一連の工作は、国内の党派対立の域を超え、英国金融勢力の影響下でアメリカの真の独立を再び脅かす試みだった。ロシアゲート、監視、メディアキャンペーン、暴動扇動。これらはすべて、国民の意思による政権選択を無効化するための道具だった。

今もこの戦いは続いている。
国民の意思を侵害したオバマの国家規模の犯罪が、ようやくガバードによる機密解除で明るみに出た今こそ、真の真相を問う時だ。オバマ革命は、アメリカをどこへ導いたのか。チェンジの名の下に起きた出来事は、いつもシティ・オブ・ロンドンの利益のためだった。
本ブログでは、この様々な角度から、これらの犯罪の歴史や背景をさらに深掘りして行く。
参考文献
Fox News (2025/07/18) Obama admin ‘manufactured’ intelligence to create 2016 Russian election interference narrative, documents show
2025年7月に公開された機密解除文書を基に、オバマ政権が2016年大統領選後、事前のインテリジェンス評価を無視してロシア干渉の偽情報を製造・政治利用した経緯を詳細に報じた記事。12月8日の大統領日報抑圧、12月9日のホワイトハウス会議、2017年1月のインテリジェンス・コミュニティ・アセスメント捏造過程を明らかにし、チュルシー・ガバード国家情報長官が「treasonous conspiracy」と断罪した核心部分を引用。本文のロシアゲート捏造における時系列解説の主要ソース。

Open Society Foundations (2020/07/13) Open Society Foundations Announce $220 Million for Building Power in Black Communities
ジョージ・ソロスが率いるOpen Society Foundationsが、2020年ジョージ・フロイド事件後の黒人コミュニティ支援として2億2000万ドルの巨額投資を公式に発表したプレスリリース。保守派からはこの資金がBLM関連団体や運動に流れ、2020年の全米暴動・社会不安定化を後押ししたと強く指摘されている。
New York Post (2025/09/30) Black Lives Matter suing Soros-backed Tides Foundation over missing $33M
BLMグローバルネットワーク基金が、ジョージ・ソロス系資金が大きく流入するTides Foundationに対し、3300万ドルの資金管理不備で提訴したことを報じた記事。ソロス系団体を通じた巨額資金の流れと、2020年以降の左派運動への関与を象徴的に示す内容。本文のソロス資金と暴動背景。

Promethean Action (2025/07/19) The Saturday Wrap-Up – OBAMA CAUGHT RED-HANDED: Tulsi Gabbard’s Declassified Docs BLOW OPEN Russiagate Conspiracy
トゥルシー・ガバードが公開した機密解除文書を基に、オバマがRussiagateを直接主導し、ブレナン、クラッパー、コミーを司法省に刑事告発した内容を分析。Barbara Boydの解説を含み、オバマ政権によるトランプ政権弱体化のクーデター未遂を詳細に論じた記事。

Promethean Action (2024/02/19) A Bombshell Week in Defining Our Nation’s True Enemy Within and Without
2015年からFive Eyes(特に英国GCHQ)がトランプ陣営26人を監視し、ドシエを英国で作成してCIA・FBIに渡した過程を暴露。インテリジェンス・コミュニティ・アセスメントが党派的な虚偽報告だった点を指摘し、英国情報機関主導の工作を明らかにした記事。本文の英国情報機関関与とFive Eyes監視の歴史的背景。
https://www.prometheanaction.com/a-bombshell-week-in-defining-our-nations-true-enemy-within-and-without/
Military History Matters (2022/10/25) It was British arms that sustained the Confederacy during the American Civil War
南北戦争時、英国が南部連合にエンフィールド銃や軍需品、船舶などを大量供給し、戦争を長期化させた事実を検証。英国のディバイド・アンド・ルール戦略とアメリカ分裂狙いを分析した歴史論考。本文のブリテッシュシステム対アメリカンシステムの歴史的対立、南北戦争例で引用。
CNN (2022/03/30) FEC fines Hillary Clinton campaign and DNC over Trump-Russia dossier research
ヒラリー陣営と民主党全国委員会がスティール文書資金を「法律サービス」として偽装したとして、FECがそれぞれ8000ドルと10万5000ドルの罰金を科したことを報じた記事。選挙法違反を認めた事実上の証拠。

The Guardian (2017/04/13) British spies were first to spot Trump team’s links with Russia
2015年末から英国GCHQがトランプ陣営とロシア側の接触を最初に察知し、Five Eyesネットワークを通じて米国側に情報を共有したと報じた記事。英国情報機関が積極的に主導した監視工作の早期段階を裏付ける内容で、本文の「英国情報機関が主導した反トランプ工作」の歴史的文脈を補強するソース。

The American Presidency Project (1963/06/04) Executive Order 11110—Amendment of Executive Order No. 10289
ジョン・F・ケネディ大統領が発行した大統領令11110号の公式全文。財務長官に銀証券(政府通貨)の発行権限を委譲した内容を収録。本文の「アメリカンシステム対金融寡頭支配」の歴史的象徴として、ケネディの試みとその文脈を補強する一次資料。



