久々に新聞を広げて、思わず吹き出した。
グローバリズムと帝国主義への盲信を促す言葉、そして「ある一方向」からの視点が、紙面にきれいに整列している。2026年3月になっても、まだこれか…
某紙曰く、
『近年の〜中国による海洋進出〜トランプ政権の〜、「法の支配」と「自由貿易」という、戦後日本の繁栄を支えた世界の2大原則を根底から揺るがしている』…!?
「法の支配」?
誰による、誰のための支配だ?
国際法に従わずに軍事進行をする国連常任理事国や国際機関が、旧植民地で何をしてきたか、この新聞社はどのように評価しているのだろうか?
戦中だけど、日本に原爆を2発落として、30万人の東京の「一般市民」を焼き殺した世界の「法の支配」ってなに?
ベトナム、イラク、アフガニスタン—。米国主導の「介入」がどれだけ「法の支配」を踏みにじってきたか、歴史と数字は雄弁に語っている。
国連安保理常任理事国が自国利益のために軍事力を行使し、国際機関がそれを追認し続けてきた構図。「法の支配」などという美名の下で、実際には強者の論理がまかり通ってきた—この事実を、なぜ棚上げにするのか。
そろそろ認識して、やられてきた国の誰もが怒るべき情勢になっていると思うのだが。
「自由貿易」?
誰にとっての、どんな自由のことだ?
帝国主義の国際金融組織が勝手に造ったルールで、独立国の産業を空洞化もしくは成長を阻害してきた歴史を、この新聞社は見る目も感じる能力も麻痺している、そもそもそんな目も感受性も必要ない生い立ちということか。
IMFや世界銀行が押し付けてきた構造調整プログラムが、アフリカやラテンアメリカの現地産業を壊滅させ、債務の罠に陥れた事例は枚挙に暇がない。
自由貿易の名の下に、途上国から富を吸い上げ、先進国の金融資本の利益を最大化してきた構造こそが、戦後秩序の本質だったのではないか。この新聞は、そうした歴史的事実を「プロパガンダ」と一蹴する前に、自らの視点の偏りを自覚すべきだ。
この新聞はいつものプレイブックに則ったプロパガンダ発信を真面目にやっている、と理解しよう。
とはいえ、数字では嘘つけないのか、興味深い内容もある。「日本が今後どのような国家を目指すべきか?」という質問に「平和を世界に訴える国」と回答したのはわずか50%だった。普通は100%でもいいよね、建前は。
1位は「治安がよい国」62%、2位「技術力が高い国」53%、3位「福祉が充実した国」52%と続き、「平和を訴える国」は4位という現実。
日本の皆さんも、わかってきているみたいだ。建前ではなく、現実を直視する日本人が増えているのだろう。
さて、本題に入ろう、「ある一方向からの視点」である。
おそらく、ほぼすべての日本の大手メディアの報道は、「反トランプ」の視点で発信されている。
トランプ政権の動きを一律に「危険」「独裁的」「破壊的」と決めつけ、肯定的な側面を意図的に無視するか、歪曲して伝えている。
2026年3月現在、トランプ大統領が就任から1年余りで実行してきた政策を、冷静に振り返れば、その「一方向性」の異常さが浮き彫りになる。以下、気になったトピック別に詳しく見てみよう。
イラン:停戦努力を「市場操作」と切り捨てるメディア
2026年3月23日、トランプ大統領はホワイトハウスで「非常に良い、建設的な会話ができた」と明言した。イランとの間接交渉で「15項目の合意」に達し、エネルギー施設への攻撃を5日間停止、停戦に向けた具体的な道筋を示したとされる。
一方、イラン議会議長と外務省は即座に「交渉など一切ない」「fake newsで市場を操作している」と完全否定した。
日本メディアはイラン側の否定を前面に押し出し、トランプの発言を「市場操作目的の心理戦」と切り捨てる。現地取材の痕跡は薄い。そもそも、見たことも聞いたこともないイランの報道官が本当に正統な窓口なのかどうか、誰か確認しているのか。
もし本当に「法の支配」を信奉するなら、停戦交渉そのものを評価すべきではないか。「反トランプ」というフィルターが、報道の客観性—そもそも幻想かもしれないが—を完全に殺している典型例だ。
さらに深掘りすれば、この交渉の背後にはシティ・オブ・ロンドン(ロンドン金融街)の影がちらつく。経済アナリストのバーバラ・ボイド氏が鋭く指摘するように、ロイズ・オブ・ロンドンが戦争リスク保険を引き揚げ、市場パニックを意図的に誘発する構造がある。トランプがこれを断ち切ろうとしている点こそ、帝国主義金融勢力との対決の象徴なのだ—と見れば、メディアの「反トランプ」報道がなぜこれほど激しいのか、腑に落ちてくる。
ロシア・ウクライナ:「民主主義の防衛」という虚栄と財政の現実
トランプ政権は昨年11月、28項目に及ぶ和平案を提示し、ウクライナに現実的な圧力をかけた。プーチン大統領はこれを「交渉の基礎になり得る」と応じ、領土問題を除く多くの点で前進の可能性を示した。
ところが日本メディアは「親ロシア的」「曖昧」「譲歩すぎる」と一蹴する。NATO・EUの「支援継続」を「民主主義の防衛」と美化し、ゼレンスキーが自国予算だけでは戦争を継続できない財政依存の実態を、意図的にスルーする。CSISの分析でも、ウクライナは欧米援助なしでは戦線維持すら困難と指摘されている—なぜこの事実を報じないのか。
金がなければ、負ける。戦争も博打も、この原則は変わらない。
自国の予算で戦争もできない国に戦争を続けさせるNATOとEUを、「法の支配と民主主義の守護者」のように報道するメディア、さすがにおかしいでしょう🫵
核保有大国同士の和平交渉を「プロパガンダ」扱いするメディアの傲慢さこそが、平和を遠ざけている、大英帝国の「永遠の戦争」の装置である証拠だよ。
移民:「不法」の二文字を忘れてはならない
トランプの移民政策を「人権無視」「非人道的」と叩く声が多い。だが、論点を軽く整理しよう。
そもそも「不法」移民である。
「亡命しなければならない政治犯」ではなく、経済的理由で越境した人々を、国外退去させることへの批判? これは理解不能としか言いようがない。
DHS(米国土安全保障省)の公式データによれば、2025年だけで不法移民約300万人が米国から退出した(自発的出国220万人超、強制送還67.5万人超)。フェンタニルの流入は前年比半減、Tren de AraguaやMS-13などのギャング・テロリスト1,400人超が摘発・送還された。
これは「人権侵害」ではなく、「法の執行」だ。バイデン時代に国境が事実上開放され、凶悪犯罪者とドラッグが流入し続けた被害を、日本メディアはなぜほとんど報じなかったのか。政治犯でもない経済移民を「人権無視」と叩くのは、「洗脳のための世論操作」としか表現する言葉は見つからない。
ちなみに、2023年のフェンタニル系の麻薬によるアメリカ人の摂取死亡は 74,702人。ベトナム戦争での米軍戦死者数が58,220人という数字を踏まえると、麻薬テロリズムという言葉がしっくりくる。アヘン戦争の最新バージョンはアメリカで展開されていたということだ。
「トランプ連合 vs 旧体制=大英帝国の帝国主義連合」という構図
あれこれ見てきたが、日本メディアの視点はただ一つ、「反トランプ」。
反トランプなら、中東の暴れ者イランにまで肩入れして報道しているように見えるのは、私だけだろうか。
全てを「トランプ連合 vs 旧体制全て=大英帝国の帝国主義連合」という構図で見直すと、スッキリする。イランもイスラエルも、大英帝国が設計した「永遠の戦争」継続装置だ—という話は、また改めてまとめる機会を持ちたい。
特にイラン情勢の背後では、「陰謀論」と一蹴されてきたシティの金融支配が、数字と事実として露呈しつつある。ロイズが戦争リスク保険を武器に市場を操り、トランプがその構造を断ち切った瞬間、帝国の「永遠の戦争」装置が揺らぐ。この構造を理解すれば、メディアの反トランプ一色報道が「単なる意見の相違」ではなく、帝国の旧秩序を守るためのプロパガンダであることがはっきりする。
報道の視点が一方向な時、特に切り抜き的な映像報道は、ぜひ疑ってかかることをお勧めしたい。
一次情報を自分で確認する習慣を。流れ、溢れる情報を疑う目を養う時代が来ている—というより、もうとっくに来ていたのだが、ようやく多くの人が気づき始めている。それだけは、悪くないニュースだと思う。
参考文献
読売新聞 (2026/03/25) 「日本が今後どのような国家を目指すべきか?」世論調査
「平和を世界に訴える国」との回答が50%(4位)。1位治安62%、2位技術力53%など、現実を直視する日本人の意識変化を示す好例。

Al Jazeera (2026/03/24) Trump keeps up claims of talks with ‘the right people’ in Iran
トランプ大統領がイランとの「productive conversations」を主張し、15-point planを提示・エネルギー施設攻撃を5日間停止。一方、イラン側は「fake news」「bluff」と完全否定。メディアがイラン発信を優先する一方向性を象徴。

Promethean Action (2026/03/23) Barbara Boyd “PANIC: Iran Folds as Trump Cuts London’s Hidden Hand Over Global Oil”
バーバラ・ボイド氏による告発。ロイズによる戦争リスク保険の引き揚げが市場パニックを意図的に引き起こす構造を指摘。トランプのイラン政策を、City of Londonの帝国主義金融支配との対決として分析。

CSIS (2025/11/24) The Unfinished Plan for Peace in Ukraine: Provision by Provision
トランプ政権の28-point peace planを詳細分析。ウクライナの財政依存とNATO・EUの「民主主義防衛」美化の矛盾を浮き彫りに。プーチン側も交渉基礎と応じる現実を報じないメディアの偏向を示す。
https://www.csis.org/analysis/unfinished-plan-peace-ukraine-provision-provision
U.S. Department of Homeland Security (2026/01/20) DHS Sets the Stage for Another Historic, Record-Breaking Year under President Trump
2025年に不法移民約300万人退出(自発的出国220万+強制送還67.5万超)、フェンタニル流入半減、テロリスト・ギャング1,400人超摘発。トランプ移民政策の「法の執行」実績を公式に示す。
DEA (2025/07) 2025 National Drug Threat Assessment
DEAの公式脅威評価報告書。CDC暫定データを引用し、2023年に合成オピオイド(主にフェンタニル)による死亡が74,702人(全過剰摂取死亡の69%)だったと明記。2024年10月終了時点で合成オピオイド死亡52,385人(33%減)と、トランプ政権下の対策効果を背景に記述。
https://www.dea.gov/sites/default/files/2025-07/2025NationalDrugThreatAssessment.pdf
U.S. Department of Defense / Defense Casualty Analysis System (DCAS) (2026/03/24更新) U.S. Military Casualties – Vietnam Conflict – Casualty Summary
ベトナム戦争における米軍総死亡者数を58,220人(在越死亡)と公式記録。戦闘死47,434人、非戦闘死10,786人。フェンタニル死亡との対比で頻繁に引用される基礎データ。
https://dcas.dmdc.osd.mil/dcas/app/conflictCasualties/vietnam/vietnamSum
Bloomberg (2026/01/28) Mojtaba Khamenei: How Iran Supreme Leader’s Son Built a Global Property Empire
イラン最高指導者ハメネイの息子モジタバ・ハメネイが、タックスヘイブンやフロント企業を駆使してロンドンを中心に数億ポンド規模の不動産資産を形成した実態を暴いた調査報道。国民に聖戦のための耐乏生活を強いる一方で、敵視する西側の金融システムを利用し巨額の私腹を肥やす矛盾を指摘。資金源としてイスラム革命防衛隊(IRGC)関与の石油密売やマネーロンダリング構造にも触れている。
The Media Line (2026/01) London Properties, Proxy Funding, and the Rise of Iran’s New Supreme Leader
ロンドンの不動産、プロキシ資金、そしてイランの新最高指導者の台頭。モジタバ・ハメネイによるロンドン不動産投資とその背後にある複雑な資金調達ネットワークを解説。イランの次期最高指導者候補が国際制裁を回避し、英国の金融ハブを利用して巨額資産を管理・運用している実態を詳述。革命防衛隊による資金洗浄、代理勢力への資金供給と指導者個人の資産形成が密接に結びついている構造を明らかにしている。




